PROXIA GROUPINSIGHTSプロシアグループの専門メディア企業サイト ↗

人材育成 / PROXIA INSIGHTS

実践型PM研修の選び方|学びを仕事で使える力へ

実践型PM研修を対象者と育成課題から選ぶために。比較の5つの観点、演習例、受講前後の準備、成果の確認方法を解説します。

紙のタスクカードを使って計画づくりを学ぶ参加者の生成イメージ
テーマを表す生成イメージ

この記事の要点

実践型PM研修は、受講後にできるようになってほしい仕事から選ぶことが大切です。対象者、演習内容、成果物、職場で試す機会をそろえると、知識を学ぶ時間と、実務で使う時間をつなげやすくなります。

プロジェクトマネジメント研修を探すと、基礎、実践、PMBOK、アジャイルなど、さまざまな講座が見つかります。内容が豊富であるほどよいのか、演習が多ければ現場で使えるのか。担当者が比較するときに迷う点は少なくありません。

研修選びで最初に考えたいのは、「誰が、どの仕事で、何に困っているか」です。本記事では、知識の理解と実務への応用を区別しながら、研修を選ぶための判断基準と、受講前後の準備を整理します。紹介するチェック項目や仮想例は本記事独自の整理で、受講効果を保証するものではありません。

実践型PM研修とは?知ることと使うことをつなぐ学び

本記事では、プロジェクトの目的設定、計画、実行管理などを学び、ケースや演習で使ってみる研修を「実践型PM研修」として扱います。用語を説明できることに加え、条件が与えられたときに何を確認し、どのように計画するかを考える学習です。

例えば、WBSという用語を覚える学びと、ケースを読み、必要な成果物と作業を分けて考える学びは異なります。演習では、自分の分解が粗すぎることや、他者と成果物の理解が違うことに気づく機会があります。

ただし、演習があるだけで十分とは限りません。何を学ぶための演習か、なぜその進め方になるかを振り返る時間があるかも大切です。作業をこなして終わるのではなく、自分の仕事との共通点や違いを説明できる状態を目指します。

最初に、対象者と育成課題を具体化する

同じ研修名でも、参加者の役割によって必要な内容は変わります。初めて計画を作る人と、複数部門の調整を担う人では、つまずく場面が異なるからです。

対象者の仕事から考える育成テーマ
対象者の例困っている場面重視したい学習
初めて案件を担当する人何から決め、何を計画すべきか分からない目的・範囲・成果物・作業の整理
チームリーダー担当、期限、進捗の認識がそろわない役割分担、日程、進捗と課題の扱い
PM候補者部門間の優先順位や変更を調整できない関係者との合意形成、変更・リスクへの対応
管理職・育成担当者受講者を職場でどう支えるか決められない育成目標、実践機会、振り返りの設計

対象者の課題を聞くときは、「計画力を上げたい」という抽象的な希望から一段具体化します。「作業の抜けが後から見つかる」「承認の待ち時間を予定に入れられていない」など、実際の場面を聞くと、カリキュラムとの対応を確認しやすくなります。

複数の経験層が一緒に受講する場合は、共通で学ぶ範囲と、経験者に期待する役割を整理しておきましょう。経験者だけが演習を進め、初学者が発言できない状態を避けるための工夫も、相談すべき点です。

研修を比較するときに確認したい5つの観点

1.自社の仕事に置き換えられる内容か

扱う業界が自社と同じかだけでなく、目的設定、関係者調整、期限、変更といった課題が共通しているかを見ます。身近な題材でも、仕事への置き換えがなければ、楽しかったという感想だけで終わる場合があります。

2.演習の成果物と確認基準が明確か

計画書、WBS、日程など、受講者が何を作るかを確認します。加えて、成果物のどこを見るのか、どのようなフィードバックを受けられるかを聞きましょう。完成したかだけでなく、目的との整合や実行可能性を見直す経験が必要です。

3.講義と演習の役割が分かれているか

講義は考え方や判断の軸を得る時間、演習はそれを試す時間として考えられます。比率だけで優劣を決めず、理解、実践、振り返りのつながりを確認します。参加者の経験によって、必要な説明の量も変わります。

4.実施条件が参加者に合っているか

対面・オンライン、人数、利用するツール、事前準備を確認します。オンラインの場合は、受講環境や共同作業の方法も重要です。現場業務との両立や、受講中に集中できる時間の確保も含めて検討します。

5.受講後に使う材料が残るか

テキストだけでなく、計画づくりの型や確認項目など、仕事に戻ったときに使えるものがあるかを見ます。ツールが提供される場合は、使う目的や更新方法も理解できるかを確認しましょう。書式を埋めること自体が目的にならないようにします。

仮想例:社内イベント企画を学習題材にする

以下は学習内容を説明する仮想例です。実際の研修事例・顧客事例ではありません。

社員向けイベントの企画を題材にする場合、「会場を予約する」「案内を送る」と仕事を列挙する前に、目的と成功基準を確認します。交流が目的なのか、方針の共有が目的なのかによって、必要な内容は変わります。

そのうえで、案内、参加者の確認、当日の進行、終了後の振り返りなどの成果物と仕事を整理します。日程を作ると、案内を送る前に会場や内容の承認が必要だと気づくかもしれません。役割を分ける段階では、担当者と承認者が同じ意味ではないことも確認できます。

演習後には、「自分の案件で後から見つかりやすい仕事は何か」「関係者の承認をどこに置くか」を考えます。題材の答えを覚えることより、仕事を整理する見方を持ち帰ることが学習の狙いです。

研修前・当日・研修後を一つの流れで設計する

  1. 研修前:受講目的と困っている場面を共有し、学びたいことを一つ選びます。上司と、受講後に試せる仕事も相談します。
  2. 研修当日:演習の成果物だけでなく、迷った点や修正した理由を記録します。他の参加者の見方との違いも学習材料になります。
  3. 職場での実践:実際の案件の一部分に適用します。最初からすべての書式を使おうとせず、目的や作業の整理などから始めます。
  4. 振り返り:使えた点、使えなかった点、現場の制約を確認し、次に変えることを決めます。

上司や育成担当者は、受講者に「役立ったか」と聞くだけでなく、作った計画や、関係者への確認内容を見ると具体的な支援を考えやすくなります。演習で学んだ方法が使えなかった場合も、本人の理解不足だけでなく、権限や時間、周囲との共通認識を確認しましょう。

実践の機会を設けにくい場合は、過去の案件を振り返り、当時の計画を見直す方法もあります。ただし、後から分かった情報を最初から分かっていたものとして評価せず、当時確認できた条件に戻って考えることが大切です。

学習の成果は、満足度と実務での変化を分けて見る

受講者の満足度は、説明の分かりやすさや学びへの納得を知る材料です。一方、実務で使えたかどうかは別に確認する必要があります。研修の評価は、最初に決めた育成目的と対応させます。

成果を確認するための問いの例
確認する段階見るもの問いの例
理解説明や演習成果物成果物と作業の違いを説明できるか
実践職場で作成・修正した計画関係者の確認や承認を計画に入れたか
定着継続した使用と振り返り状況に合わせて方法を調整できるか

案件の成果は、難易度や体制など多くの条件に左右されます。納期や品質の改善を、そのまま研修だけの効果と断定するのではなく、受講者の行動や成果物がどう変わったかも合わせて確認しましょう。

実践型PM研修についてよくある質問

PMの役職についていない社員にも必要ですか?

期限のある仕事を複数人で進める人には、目的、作業、役割、進捗を整理する考え方が役立つ場合があります。役職名より、実際に担う仕事と学習目的で判断してください。

研修とPMO支援はどう選べばよいですか?

知識・技術を育てたい場合は研修、進行中の案件で実際の運営を支える必要がある場合は実行支援が検討対象になります。急ぎの課題への対応と育成を並行する方法もあります。PM・PMOの役割と支援の選び方も参照してください。

生成AIを使う研修を先に受けるべきですか?

AIを使う具体的な仕事と、受講者の基礎理解によります。AIによる計画案を検証する力も含めて学びたい場合は、AIをPMの判断に活かすための記事で、確認すべき点を整理できます。

費用だけで比較してもよいですか?

受講人数や時間に加え、演習、教材、実施準備、内容の調整、受講後に使える材料など、含まれる範囲をそろえて比較しましょう。最新条件は各研修の詳細ページや見積りで確認してください。

自社の育成課題に合う研修を具体的に検討する

日本プロジェクトソリューションズの実践型PM研修は、講義とケース演習を組み合わせる法人研修です。提供内容は公式案内で確認できます。[1]カリキュラム、実施形式、条件の確認には、実践型プロジェクトマネジメント研修の詳細ページをご利用ください。

相談の際は「対象者の経験」「困っている仕事」「受講後に試したいこと」の3点を伝えると、内容の適合を検討しやすくなります。研修を受ける日だけでなく、その前後の実践まで含めて考えることが、学びを仕事につなげる準備になります。

参考情報・出典

参照日:2026年11月2日。提供サービスの概要は下記公式情報を参照。選定基準と活用手順は本記事で整理しています。

  1. 日本プロジェクトソリューションズ株式会社:教育研修サービス/実践型プロジェクトマネジメント研修

編集・発信

PM・PMO実行支援、教育研修、資格・継続学習に関するグループの公開情報と、公式の参考資料をもとに編集しています。グループ各社・関連団体と編集・発信についてをご覧いただけます。

知見を、次の一歩へ。

実践型プロジェクトマネジメント研修

対象者の経験や育成課題に合わせて、カリキュラム、実施形式、料金目安をご確認いただけます。

実践型PM研修の内容・費用を確認する →